公園が部屋になる。〜 DEMOくらし的ござピクニック 2019春 〜

文・写真:大森ちはる

DEMOくらしは毎週水曜日の午前中に編集会議をしていまして、3月最後の水曜日。会議が終わるなり窓を開けると、天気よし。気温よし。家族の転勤で愛知県に引っ越すメンバーの歓送会を兼ねて、三宮のド真ん中に広がる芝生・東遊園地へピクニックに繰り出しました。

今年も、公園に「部屋」を持ち出す。

編集部の拠点・コミューン99から東遊園地までは、歩いて3分ほど。「もらえるんですか、ゴザ!?」 「ゲリラゴザ」の私たちは、もちろんピクニックの敷物もゴザ一択です。この日は春休み中のこどもたちも連れた大所帯。ゴザ3枚に全員のお尻が乗っかりきらないかも……と不安がよぎったので、こどもたちに座布団の運搬を託しました。

スコーンと抜けた空。広がる芝生。桜の開花にはフライングですが(そもそも東遊園地にはほとんど桜の木は植わっていませんが)、この陽気、この緑。それだけで一刻もはやく春の訪れに没入したい衝動に駆られます。

こどもたちはさっそく花より団子。脱がれた靴さえなければ、”おばあちゃん家に親戚大集合した大晦日”と芝生の合成写真に見えなくもありません。くつろぎの様相が、レジャーらしからぬ部屋感。彼らが年頃の若者なら、Twitterで「部屋みが深い」とか呟くのでしょうか。それで、「わかりみ〜」と敷物としてのゴザの機運が伝播していったら、母は嬉しい。

カンパーイ! あの日に砂地の上で感じ入ったゴザ(の素材=い草)の質感とクッション性、芝生はなおさらですね。NO ゴツゴツ、YES ふかふか。ここにいると、ひんやりとした地面に体温が奪われていく感覚がまったくありません。

芝生との視覚的な相性は、敷物界随一かもしれない。絶妙なコントラスト。芝生もい草も植物だから、その親和性もあるのだろうな。あとは、何というか、風情というか。そう、部屋感と質感と風情。それを堪能したくて、1枚1.5kgほどと重たいし、くるくる巻くほか持ち運びようがないのでかさばるけれど、私たちはゴザを持ち出すのでしょう。

春の外飲みは、「ぬるい」がおいしくて。

拓けた視界に、肌をなでる外気の感触。外で飲むお酒は、おいしいだけじゃありません。気持ちいい。常温で快く味わえる日本酒は、春先の外飲みにぴったりな飲みものじゃないでしょうか。キンキンに冷えたビールは肌寒いし、ホットドリンクもすぐに冷めがち。カンよりビンが映えるような気もしますし。おのおのにカップ酒を開けるもよし、酌み交わすもよし。

(芝生もとい)庭園 × ゴザ × 升酒。これを粋と言わずして何と言えましょう。


おまけ:「何じゃこりゃ神戸」

1)冒頭のとおり、この日は2年間の関西暮らしを終える編集部メンバーの歓送会を兼ねていました。最後に神戸を満喫してもらおうと、飲みものも肴も「神戸」しばりで。定番から「何じゃこりゃ」までを揃えました。 2)この街にはどれだけのパン屋さんがあるんだろう。イスズベーカリーのトレロン(左)やトミーズのあん食(右)は、テレビでも見かける「何じゃこりゃ」ですね。 3)春はあけぼのならぬ、春はいかなご(左)ももはや全国区でしょうか。ほかにも神戸には、焼豚の名店もゴロゴロあるんです。写真右の焼豚は、新長田にある肉のデパート・マルヨネ製。 4)聞くところによると、ここ東遊園地はボウリング発祥の地なんだとか。編集部的定番のたたみみも、ボーリングのピンになるかも。 5)本日の主役曰く「関西人は、食に対する意欲がすごい」。(主張の激しい扇子は、編集部の指針「開け」を地でいく姿を表敬して贈ったもの)


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執筆者プロフィール

大森ちはる(神戸市在住・1982年生まれ)
大森ちはる(神戸市在住・1982年生まれ)
夫とひよこ(娘・6歳)と3人暮らし。2017年春、新卒以来10数年勤めたシステムエンジニアの仕事を離れました。機嫌よく気前よく、生きたい・書きたい・働きたい。