ピンクのタタミが欲しい♪ ~みやもとあきから千住社長へのお手紙~

文:みやもとあき

株式会社ピソコモド
千住 雄一 様

拝啓 日差しが春のおとずれを告げる頃となりました。
初めまして。「DEMOくらし」編集部の宮本と申します。
このたびは突然のお手紙で驚かれたことと思いますが、お尋ねしてみたいことがあり、筆を取った次第です。

私は、畳についてほとんど何も知りません。

DEMOくらしサイトでの、千住社長と湯川カナさんの対談記事は、とても面白かったです。
知らないことばかりだったので、新しいニュースのように読みました。
そして読んでいるうちに、たとえ普段は身近ではなくとも「日本人なんだから、ある程度畳のことは知っているはず」という思い込みがあったことにも気づき、そんな自分に改めて驚いたりしました。

また、編集部に関わるようになって半年になりますが、 「コミューン99」に初めて行った時、街中のビルの部屋に畳がある、という空間を見て、非常に驚いたのを覚えています。

畳に対しては「古いもの、かつては日本の家にあったもの」というイメージが強かったので、目の当たりにした空間とのギャップにびっくりしたのです。


毎週コミューン99に行くようになって、ここの居心地の良さの理由のひとつはもしかして畳?と考えることもあったのですが
それでもやっぱり「畳は高いものだし、日本風の家を好む人が入れるもの」と、どこか他人事で、自分の家に畳を置くという発想はまったく浮かびませんでした。

ところが先日、あの丸い畳の円座がやってきたのです。
見た瞬間、真っ先にに思ったのは、「かわいい!ほしい!」でした。
私はまるいものに目がないのですが、それだけでなく、座ってみた感じも、落ち着くような、気分が持ち上がるような、なんともいえないしっくり感で、正直こんなに畳に興奮する日が来るとは思ってもみませんでした。

広さのない自宅のワンルームにも、このサイズなら置ける!と、部屋に置いた様子を想像してワクワクし、もし、これで鮮やかなピンクの(今回お送りした封筒の色のような)ものがあったらなおのことかわいいのでは!?と妄想を膨らませております。

お尋ねしたいこととは、この、色のことなのです。

畳に色を付けるというのは、可能なのでしょうか?
安い畳には緑の着色料が付けられていることもあって良くないと聞きましたし、 ピンクに染めるなどもってのほかでしょうか…。でも絶対にかわいいと思うのです。

そもそも、い草を染めることはできるのでしょうか?
また、畳を染めるのではなく、仮にクッションカバーのようなものをかぶせるというのも考えてみましたが、い草は空気をきれいにすると聞きましたので、カバーをしてしまっては効果がないような・・・それにできれば、畳自体の素材のままが良い気もしますし・・

やはりこれは専門家の方にお伺いしたほうが良いのではと思い、
のたびお手紙をしたためた次第です。
そもそも、鮮やかなピンク色の畳が欲しいなど、不躾かしら?とも思いますが、畳初心者ゆえご容赦いただき、ぜひ、教えてはいただけないでしょうか。
ご多忙のところ、恐れ入りますが、お返事いただけましたら嬉しいです。
何卒よろしくお願い申し上げます。

敬具

DEMOくらし編集部
宮本 亜季


【投函に至るまで】

仕事の連絡はほぼメール、のご時勢。
かわいい便箋を見つけて思わず買うことがあっても、誰かに出すことはあまりない。

でもこれは、「自分が好きな色味」を伝えるためにも、鮮やかなピンク色の封筒に入れて、出したい!
面識のない方にいきなりピンクの封筒は失礼かしら、でも・・・
便箋コーナーで何時間も悩み、迷った挙句買わずに帰る、を繰り返しながら、
丸い模様が入った和紙の便箋と、封筒はやっぱり、鮮やかなピンクにした。

よし決まった!さー書くぞ!・・・え、横書きで良かったっけ?最初に拝啓で大丈夫?といきなりフリーズ。
自分のあまりの手紙初心者ぶりに笑えてくる。

そんなこんなで体裁に四苦八苦、誤字脱字に頭抱えて書き直し、完成したお手紙は愛着あるものに。
このやりきった感、これはメールじゃ味わえないな!

さて、ピンクの畳って、可能なんだろうか・・・?毎日、ドキドキしながらポストを開けています。