今年は一人でお花見をやってみた。

[検証]お一人様の花見は楽しいのか?

文:中埜久仁子
絵:山田あゆみ

一人でお花見はさみしいのか? 贅沢なのか? 友人たちとお花見の約束をしても天気が悪かったり、桜の開花にタイミングが合わなかったりすることが過去に何度かあった。一人なら絶好のタイミングで贅沢なお花見ができるはず、そんな仮説を立証するため、今年は一人でお花見をすることにした。

その1:お花見客ウオッチングが楽しい(夙川編)

2019年4月1日(月)晴れのち曇、時々にわか雨。

月曜日の朝から暇だったので、一人花見を実行することにした。まずは憧れの夙川で桜を愛でよう。
調べてみると、夙川公園の桜は三分咲き。平日なので人も少なそう。
阪急の夙川駅ではなく苦楽園駅で降りる。夙川駅前にはダイエーしかないが、苦楽園駅にはイカリスーパーがあるためだ。夙川花見となれば、イカリスーパーで肴を買おう。と言うわけで、イカリスーパーで美味しそうな「春のおばんざい詰合わせ」を購入。


夙川公園は、平日でも人が多い。天気が崩れそうな気配だったので、ベンチで宴を開くことにする。


ベンチの上に荷物を広げる。イカリスーパーのお弁当でも、プラスティックのパックのまま食べるのは粋ではない。貧乏くさいとお花見がさみしくなりそう。持参した後藤塗(香川県)のお弁当箱に移す。


お酒は東急ハンズでみつけた「小鼓 純米吟醸生酒(300ml /西山酒造場) 」だ。ガラス製のお猪口は「日本盛 酒蔵通り煉瓦館-ガラス工房」で手作りしたものだ。
まずは、一人で乾杯。小鼓はフルーティで美味しい。性格とワインは辛口派だが、日本酒はフルーティな甘口が好きだ。


(スマホを立てかけてのセルフ撮影なので、なかなかうまく撮れない。)
自分の上に桜はないが、横と前に桜が咲いていて、美しい。
一人だけど楽しい。
日本酒を飲みながら花見客ウォッチングするだけで、じゅうぶん楽しめる。
まったくノンアルコールの女子会(私には無理だ)、おじいちゃんたちの本気の酒盛り、ママ友花見会には551の豚まんの紙袋が置いてある。やっぱりイカリスーパーの袋が多いな・・・。などなど。
ほどなく雨が降ってきた。傘がないので退散することにする。まだもう少しお花見をしたい。というわけで、次は近場の名所に行くこととしよう。

その2:退屈なので自撮り棒で遊ぶ。その後悲劇が。(石屋川)

2019年4月3日(水)晴、時々曇。

三宮に用事があったので、2回目のお花見は三宮がスタート。最近お酒が充実しているダイエー三宮店でお酒を物色。
前回はダイエーではなく、イカリスーパーを選んだ。しかし、ダイエー神戸三宮店は日本酒、ワイン、地ビールなど色々なお酒が充実しており、酒売り場の中でも飲めるので、私のお気に入りの角打ち(?)だ。今年のお正月は、酒豪ママ友らと9時間にも及ぶ新年会をした。酒飲みには天国のような場所だ。
こちらでは、「超特撰 白鶴 大吟醸(180ml /白鶴酒造)」をチョイス。あまり店頭で見かけないのでお酒なので、味見をしてやろう。
ダイエー内で、お酒の肴も選ぶ。お弁当類も充実しているが、なかなか私のイメージに合うお料理がなく。迷いながら、肴を選ぶ。


三宮から阪神電車に乗る。
駅に止まっているのは灘五郷のラッピング電車だ。お酒のイラストでテンションが上がる。
ラッピング電車にはのらず、普通の電車に乗って石屋川駅で降り、公園で花見の場所を探す。


近所のママたちが子供を連れて、花見をしている姿がチラホラ。思ったより人が少ない。子どもが暴れまわっているので静かな場所を探す。
御影公会堂の裏に、大きな桜の木を発見。今度はベンチではなく、シートをひいて宴をしよう。
さきほど購入した白鶴のお酒のほかに、家からお酒を1本持参した。
まずはセッティング。


超特撰 白鶴 大吟醸」には、お寿司を合わせよう。桜っぽい色の「サーモンづくし」をお弁当箱に盛り付ける。うっかり醤油を忘れてしまった。仕方がないのでこのままいただく。
前方には小さな池と桜並木が見える。人通りは少なく静か。今日は大人な雰囲気で花見をしよう。
(この小さな池で、このあと悲劇が起こる。しかし、ハイテンションの私には知る由もなかった)
今回は、前回のリベンジで自撮り棒を購入した。


自撮り棒を使って、ドヤ顔で乾杯。お酒は少し辛口だが吟醸酒の良い香りがして美味。楽しい気分になってきたぞ
風呂敷を開き、鳥取の酒蔵で見つけた「純米古酒1998(諏訪酒造/180ml)」を出す。


古酒は少し琥珀色をしているので、肴は同系色のから揚げと串カツをチョイスした。
古酒は少し甘くて美味い。でも気分は上がらない。なぜなら人がいないからだ。


ひとりぼっち。
ときどき、犬を連れた年配女性や熟年カップルが不思議そうに眺めていく。
今日もお酒は美味しい。でも、さみしい。
退屈なので、買ったばかりの自撮り棒で遊ぶ。
しかし、その顛末は・・・

【一人遊びの悲劇】

お一人様の花見は、水難に見舞われ幕引きとなった。桜と花見客を眺めながら、うっとりお酒を飲むのは素晴らしい。しかし、退屈だからと花見を忘れ、一人遊びをすると災難をよぶ。

執筆者プロフィール

中埜久仁子(神戸市在住・1968年生まれ)
中埜久仁子(神戸市在住・1968年生まれ)
生粋の大阪人。小学生の娘を持つ高齢ママ。20年ほど広報の仕事をするも、現在は六甲山の麓で人生修復中。子どもたちの笑顔と旅とお酒が好き。阪神ファンではありません。