イラスト:十倉里佳 文:大森ちはる
「精米歩合◯◯%」と書かれたお酒のラベルを見るたびに、ずっと不思議だった。削られた側の(元?)お 米はどこにいくんだろう。たとえば精米歩合50%だったら、玄米100kgは精米50kgと米ぬか50kgになるのだから、けっこうな量だ。白鶴酒造精米工場長の水谷さんに米ぬかの輪廻転生を教えてもらって頭に浮かんだのは、「巡り巡る」ということば。「農業はそもそもそうだと思いますね。作物ができて、できたものを動物が摂取して、排泄したものが土にもどって、また新たな作物を生みだしていく」。なるほど。