オメでたい頭でなによりのライブは、踊念仏みたいだった。

楽しそうでなによりでショウ!(活動の原点)

ソロ時代の赤飯さんのライブ活動に欠かせないのがバンドである。

赤飯: もともと『オメでたい頭でなにより』の名前になる前に、このメンバー全員で、僕のライブのサポートバンドのような感じでやっていて。その時に、活動を見てくれているファンの方が「いつも楽しそうでなによりですね」と言って下さった。その、なによりですねって言葉が凄く印象に残っていて。その話と、これまで僕の話したオメでたい頭の経緯も聞いて、その言葉をさらに肯定的に提示できるように『オメでたい頭でなにより』ってバンド名はどうだろう?と意見が彼(ぽにき)から出て。それ聞いた瞬間に、あー、絶対それって。

ⅿao: 素晴らしい。

赤飯:結構、思いや意味がこもってる名前なんですけど、スゲーふざけたバンドと思われがちで。下手くそなんですよね。でも、伝わった時の「あー。」っていう振れ幅はあるんで。

mao:元々の音楽性が、ネガティブなものを吐き出すみたいなものをサポート時代にやっていて、それをもう一転して、ネガティブをポジティブにしようとテーマを変えて。

赤飯: 怒りを、辛さをそのままじゃなく、ネガティブをポジティブに変えてから皆様に味わっていただこうというスタイルに変わったのも、このバンド名が決まってから、流れも決まって。じゃあ、オメでたいって何だろう?と考え始めて調べていくと、日本人の元々の考え方のようなところに行きついた結果、和のテイストが加わってきたという感じで。オメでたいものは、バンド名から繋がっていった。その流れで白鶴さん、そして清酒に辿りつくわけです。

曲をいろいろと聞かせていただくと、個人的に全体を通して後ろ向きポジティブだなと感じた。そういう姿勢って好きです。

赤飯: あー。ありがとうございます。後ろ向きポジティブはすごく当たっています。0-100でポジティブだと、どっか刺さらないと言うか、嘘くさい。誰にでもネガティブやポジティブな部分って絶対にあると思うんですよ。ポジティブだけというのは、よっぽどじゃないと。だから、そういうところも嘘なく伝えるようにしたいなって。そもそも、みんな(メンバー)辛い不遇の時代を味わってきて、今こう来ているので、素直にネガティブをポジティブに変えた結果こうなったんだよ。「これは俺ら流やけど、どうですか?」って提案できるものを作りたい。

ミト充: 100点です。

ぽにき: 補足なし。

『赤飯』という名から始まった、自身のネガポジ逆転が『オメでたい頭でなにより』というバンド名を呼び、次第にオメでたいことを引き寄せているようにも見える。これまでの変化をそばで見てきた、ぽにきんぐだむさんの証言によると。


ぽにき: 周りによって来る人だとか、環境がすごく変わったんじゃないかな。

赤飯: このバンドを組んで活動する中で、お客さんと時間を共有していって、自分はこういう時に幸せを感じるんだ、というのがどんどん見えてきて、ちょっとずつ自分の輪郭を作っていったというか。この考え方をすると、こんなふうに前向きになれるのか。じゃあ、人に伝えていく必要があるな。そうすれば自分もプラスを感じながら、周りにもプラスを与えられるんじゃないか?というマインドをこのバンドの活動で得られたので、それをそのまま発信していると言うか。ようやく自分がやるべきこと、なすべきことが見つかった、って感覚を得られましたね。たまにこうやって取材して頂けると、改めて自分の整理ができるんで、すごくありがたいです。

見た目や楽曲とのギャップが激しいこの方は、一体何者ですか?

(次のページ)
なんで笑ってしまうんだろ(丸という形の持つ意味)