オメでたい頭でなによりのライブは、踊念仏みたいだった。

とっておきの隠し味(喜びの共有手段)

楽曲を聴いていると、どの曲にもお弁当みたいに色んな切り口のものがバランス良く、中身が崩れないようにギュっと詰まっているようで、蓋を開ける瞬間のお楽しみ感も味わえる。赤飯さんの証言によると、詰めたがり屋の324さんの功績とのこと。324さんは物静かそうに見えたのだが、ライブでの芸達者ぶりを普段は眼鏡の下に詰め込んでいるのかもしれない。


324: そうかなあ(笑)。

赤飯: カロリー過多だったんで、最近はヘルシー志向に切り替わっていってるんですよ。

例えば、『乾杯トゥモロー』は、日常で起こる割り切れない思いを乾杯で洗い流すような曲だ。出てくるのはワイングラスにジョッキ、だけど酌み交わすという言葉に『和』を感じる。その雑多な空気感が私には心地良い。私のお楽しみは、曲の出だしの『鬼のパンツ』?

メンバー: そうです、フニクリフニクラ。

324: 世界で初めてのイタリアの鉄道会社のコマーシャルソングです。すげー昔の曲なんで、もう著作権がどうとかいうのはなくて。

口が悪い私を許してください。ネタのノリだけで行っちゃって中身がスカスカというパターンのバンドも少なからずあるじゃないですか。

ⅿao: そうですね。

赤飯: ネタ先行で突っ走っちゃうと中がスカスカになりがちなんで、そうならない様にちゃんと考えようね。で、作ってます。

だから、飽きないのか。曲を聴くと思い出すシチュエーションについ胸が熱くなり、しばし、楽曲のおかずをネタに問答と談笑が続く。バンドから出る和み感は、こういうところからじわじわ出ていると彼らは言う。それに加えて日本酒はともかく、どことなく漂う畳の匂いも見逃せない。この中で畳がお家にある方、畳経験者の方はおられますか?小さな頃とか。

324:  畳、畳…。

赤飯: 今、住んでいる家に畳ありますよ。小さな頃は、おばあちゃん子だったので畳の上にはよく居て、一緒に将棋したりして遊んでいました。

ぽにき: あと、おこた(こたつ)とか。家族団欒ですよね。

赤飯: ルーツの部分に団欒のようなものも紐付いて感じるところが僕達にあって。というのも、僕の出すネタが自分の実年齢よりちょっと上のネタが好きで、今の子達の親世代のネタになってくるんです。それを無理くりじゃなく自然に曲に盛り込むと、お父さんお母さんは「ソレ!」って。でも、若い子達は知らなくて「え、ナニ?」って。それだけで会話のきっかけになるというか、世代と世代をつなげるきっかけになればなっていうのも実はあって。

で、そういうのをちょっと照れ隠しって言うか?

ⅿao: バレバレだ、手の内がバレてるよ(笑)。

ミト充: 照れてんじゃねーよ 、出汁までばれてる(笑)。

赤飯: これは、隠し味はカツオですか?って、言われてるみたいな 。

いやいや、今日ここに来るの凄く緊張してて、どうしよかなって思って。家から駅まで金八先生の、「彼も人なり、我も人なり」って言いながら歩いて、ここに来るまで言ってて。

赤飯: マジっすか。生徒たちは追いかけてくれましたか?

それは、皆無でした。オメでたい頭って言うところに自分が響いた、その部分を言葉にしたいのだが、当てはまるものが見つからない。何ていうか…なんかヒントを…。

赤飯: ヒント!!! 一回メガネ拭きますね。

mao: それは、四畳半的テイストな感じですか?狭い部屋で和室でとか?

赤飯: 畳の質感というか、日本的な空気感?

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粋と野暮の間に嗜みを(共生の本質)