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<<< 焼けろ、おにぎり。あたたまれ、味噌汁。
湯煎でわたしをあたためて。
野燗炉は元来、お花見など屋外での宴で燗酒を愉しむべく考案された道具だったそうです。ならば現代のわたしたちも粋にお酒をたしなみたい。ん? 朝からお酒って粋なの? 粋か無粋かそのまえに、からだも頭もまだその気分じゃないみたい。
9時40分、湯温が50度をむかえたあたりで、飲む点滴・甘酒をチロリに入れて湯煎にかけます。
甘酒待ち。待っているあいだに、炭火で干物でも焼けたなぁ。
9時51分、甘酒が40度に到達しました! もう飲みましょう。いただきましょう。甘酒を飲むときの粋な器がわからず、食器棚で目があった升を取り出してきました。
9時57分、おみそ汁(を待っているあいだに飲み干してしまったので、お鍋にあまっていたぶん)をアツアツに温めなおして、それでは、いただきます。
炭火で外はカリカリ、中はもちっとの焼きおにぎり。おいしい! おみそ汁をすすりながら、ペロリと3つ平らげてしまいました。
あっという間にごちそうさま。升でいただく甘酒は、ほわっと杉の香りがただよって風流でした。升で甘酒、ぬる燗でちょうどよかったように思います。結果オーライ。
10時8分、甘酒をおかわり。まだ40度前後をキープしていました。お湯も50度のまま。炭火と湯煎の熱伝導。知恵の道具・野燗炉の保温が、甘酒のやさしい味わいをいっそうまどろませ、からだの内側をあっためてくれました。
野燗炉の扱いかたが概ねわかったところで、予行演習「ひとりで朝ごはん編」は終了です。
「かつて人々が何気ない生活のなかで感じていた『至福』は、数多くの丁寧に仕上げられた道具から作り出されていた」ことに想いを馳せ、JIPANG-WORKDSさんが蘇らせたという道具・野燗炉(公式サイト)。近日、「家族と昼ごはん編」で、ふだんの暮らしのなかにある「至福」を夫と娘とキャッチしたいと思います。
野燗炉にお願い! vol.01 総まとめ
▶︎何を願って 家族とオツなベランダ暮らし……の予行演習
▶︎いつ なんてことない平日の朝
▶︎どこで 家のベランダ
▶︎誰と ひとり
▶︎何を食べ 朝ごはん(焼きおにぎり&お味噌汁)
▶︎何を飲んだ 白鶴 あまざけ
「ホットなら、冷やしあまざけ、乳酸菌入りあまざけ以外がおすすめです」by. 白鶴酒造 植田
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