推しのアイドルを語るがごとく。

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<<< 気がつけば日本酒が身体に染み込んでいた。

推しのアイドルを語るがごとく。

桂:普段はどんなお酒の楽しみ方を?

菅:僕はゲームが好きなんですけど、オンラインゲームなので家で一人でお酒を飲みながら、みんなとやんややんやとやっていることが多いかな。場のためのお酒、みたいな。

山崎:僕にとってもお酒は、酔うのが一番ではないかも。楽しむのが一番、コミュニケーションの潤滑剤が二番で、酔うのが三番目、みたいな感じ。つぶれるのは家、って決めてるんです。

森澤:あ、私もです。友達と呑むときは、他人だからここで迷惑かけるわけにはいかないな、ってセーブしちゃう。親と飲んでるほうが気を使わずにぐいぐい飲めちゃうんですよね。

編集部桂談:

他人と自分の境界線。

酔うことに恥じらいがあるこの感じ、なんともお上品だなって。

お酒を覚えはじめた20代の私といえば、酔っ払って迷惑かけ放題、、、。お店の前の道路の溝に寝るや寝ないやの大騒ぎをして、先輩のご実家に運ばれ、初めましてのご家族と美味しい朝食をいただいたりも。むしろ親より他人に迷惑をかけていた勢いです。

でも同じ世代だと「そうそう、私も!」と、便器を抱っこして寝ただとか、路駐のベンツのボンネットを歩いただとか、海に飛び込んだとか、同じような(いや、それ以上だけど)武勇伝が大体飛び出てくるんですよね。

なぜこうも違うのか。他人と自分、パブリックとプライベートの分け方が微妙に違ってきているのかもしれないなとふと考えてしまいました。ケータイもまだ普及したてで、いったん家を出れば誰ともつながらないのが当たり前だったあの頃は、だからこそ他人をわかりたい、つながりたい、と必死だったのかも。もちろんそれが他人に迷惑をかけてよい理由にもならないし、当時の私がそんなことを意識して、酔っ払っていたわけではありませんが。

とにかく、もはや「若気の至りで飲み過ぎた武勇伝」を語ると歳がばれるのかも、、、?と思ってしまった昭和生まれです。

山崎:若者の日本酒離れ、と世間で言われてますが、それは僕たちも感じます。実際みんな日本酒を一緒に飲む相手がいないですもん。

森澤:私も、日本酒について一緒に語れる人がいなくて、さみしくって。だから、最終的に普通の友達と日本酒を飲みに行けるようになりたいんです。

山崎:うん、そうそう。周りの人に、焼酎やワインじゃなくて日本酒飲め、って言いたいんじゃなくって、日本酒もいいよね、おもしろいね、って、自分の好きなものを周りの人がちょっとでも気になってくれたら嬉しい。僕たちの活動は、そんな推しのアイドル、みたいなことかもしれないです。

山崎さんの冷蔵庫。「いつも日本酒で満員」とおっしゃるので、写真をお願いしたら、想像以上の満員具合でした。


編集後記:

大学生の飲みサークルなのでは?という私たちの想像は軽々と打ち破られ、純粋に、真面目に、日本酒と向き合っていた甲南大学日本酒研究会のみなさま。

この飲み会の2ヶ月後、代表山崎さんは神戸市東灘区の剣菱酒造株式会社の蔵人として5ヶ月間働いたそう。なんと大学の卒業延期制度で来年度も大学に在籍し、「今後は灘五郷の酒造会社さん、そして全日本学生日本酒連盟や日本酒造組合中央会など様々な人や地域、団体との活動を行っていきたい」とさらに熱い想いを語ってらっしゃいました。

研究会が発信しているツイッターでは、メンバーそれぞれが日々日本酒を嗜み、酒造会社や他大学とも交流している姿がのぞけます。

甲南大学日本酒研究会

【Website】https://konansake.wixsite.com/konansake/ 

【Twitter アカウント】@konan_sake