酒粕、どう食べる? vol.03

火鉢で焼いて砂糖をまぶすお菓子。

文:山本しのぶ

部屋中にふわーっと広がる酒粕の匂いと火鉢の温かさ。
徳田節子さん・談

火鉢の上で酒粕を焼いて、砂糖をまぶしてくるっとまくんです。こんがりとしたいい匂いがふわーっと部屋中に漂って。お正月のお餅つきの時に作るかき餅と一緒にあぶるのが冬のおやつの定番でした。教えてくれたのは、愛媛から尼崎に20歳で嫁いできたとき、一緒に暮らしたお姑さん。四人姉妹の末っ子で母を早くに亡くしていたので、結婚して義理の両親と暮らすことになったときは母ができたみたいで嬉しかったですよ。冬になると火鉢に火をおこすのが毎日の私の仕事でした。小さな種火の上に備長炭を斜めに立てかけて、うまく火が着くようにするんです。

お姑さんはそれはそれはてきぱきとしたしっかりした方。お舅さんはただただ優しくて毎年夏まつりに連れていってくれました。お姑さんとの生活は手厳しくて恐かったですよ。ものの言い方もはっきりしてて。でも、子どもを二人育ててある程度になったら感謝しました。私はこの人に育てられたんだなと。なにかにつけて見本となるような人でした。

(徳田節子さん:愛媛県出身/神戸市在住/80代)

【酒粕を火鉢で焼いて砂糖をまぶすお菓子】

●材料
:酒粕(固めの板状のもの)、砂糖。

●作り方:火鉢に網を置き(グリルでも可)、その上に乗せて焼く。1~2分して、こんがりとした香りが立ってきたら砂糖をまぶしてくるっと巻く。焦げないように注意。

●酒粕の購入場所:当時は冬になるとこじんまりとした個人の商店で購入。その後は、コープで取り寄せ。

執筆者プロフィール

山本しのぶ(神戸市在住・1982年生まれ)
山本しのぶ(神戸市在住・1982年生まれ)
夫・息子と三人暮らし。作業療法士の資格を持ち、その人らしい暮らしや生き方をサポートをしていきたいと考えている。普段はのんびりしているが、気になることにはどんどん突っ込んでいく。食べることや手仕事をすること、旅行に行くことが好き。